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宣教師と妻と母の3つの帽子をかぶりながら奮闘中の宣教主婦、尾関祐子のブログです。北米での日本人宣教と帰国者のフォローアップの宣教団体、JCFNで働いています。JCFNの詳しい働きについては、www.jcfn.orgへ。


by yukoozeki

5つのパンと2匹の魚

かれこれ2ヶ月ほど前、オットが家庭礼拝をはじめよう、と言い出した。
ムスメが生まれて以来、なかなか夫婦でみことばを分かち合ったり祈ったりする時間が取れなくなっていたからである。

それで、毎日ムスメを寝かしつけた後の約30分、家庭礼拝が始まった。
何か学びの要素も取り入れたいね、ということで、サドルバック教会が発行している、Drive Time Devotionを聞くことにしたのだが、これが、すんごくいい。

講解メッセージなのに毎日の生活にとても当てはめやすく、考えさせられる。

今日の箇所は、マルコ6章31-44節だった。
5つのパンと2匹の魚の箇所。

実はこの箇所は、私がJCFNの主事として就任するときに語られたみことばであったことをもう一度思い出した。(それで宣教報告のタイトルがFood For Fivethousandなのだった。)

それで、JCFN就任式のときの証をそういえば書いたな、と思い出したので、以下に掲載。
そうだよ、そういう風に語られたんだよ~、とまた語られた。感謝。

(そういえば、就任当時はアメリカは2年だけ、後は日本で活動する予定だった。今年ですでに9年目なんですけど...)

++++


「なくなる食物のためではなく、いつまでも保ち、永遠のいのちに至る食物の為に働きなさい。」
(ヨハネ6:27)


主の御名を賛美いたします。皆様のお祈りとサポートを本当にありがとうございました。11月27日に、コロラドの地、デンバーにJCFN主事として無事に着任いたしました。JCFNへの召しを確信して約1年半、主はお約束通り、私をこの地に導いてくださった事を本当に感謝いたします。

それにともない、去る10月29日(日)、母教会である高槻福音自由教会においてJCFN就任・派遣式をもち、教会の方々、JCFN関係者、そして、学生時代の仲間達、いつも祈りサポートしてくれている友人・知人達と共に主の前に出、主の召しとその責任を改めて受けとめる時となりました。以下は、派遣式でした証の抜粋ですが、この1年半の日本での活動から主に教えられたことを分かちあいたいと思います。

私のJCFNへの召しは、5つのパンと2つの魚の有名な箇所から与えられました。それは、たとえ自分が持っているものが小さくても、イエス様の手に差し出すとき、5000人もの人を養うほどの大きな御業を見せてくださる、という確信です。アメリカで多くの救われる日本人に接し、Equipper Conferenceなどの修養会で日本人クリスチャンが一同に会し共に主を礼拝する事を見る経験は、自分にとってはまさに5000人への恵みの幻を見るようなときでした。イエス様を海外で信じた多くの若者達が日本に宣教の為に遣わされていく、その姿を見ながら、神様はこの人達を用いて、日本でもこの恵みを何倍にも増やして下さるだろう。私はそれが見たいです。私は小さいものですし、JCFNも小さいです。帰国者達もとても小さな者ですが、どうか、この小さな者たちと持てる小さなパンと魚を用いてください、という祈りを捧げました。

しかし、帰国してから約1年半、日本で見た現実は、小さな、増えないままのパンと魚でした。もちろん、元気に日本で証をしている帰国者達にも多く出会いました。しかし、日本社会と家族との関係の中で、ある者は教会に行く事をやめ、また、クリスチャンとしての生活も危うい、救いの確信さえ揺らいでしまっているような帰国者達と話しながら、「神様、彼らはどうして、こんなに、弱いのでしょう。やはり統計が示すように80%、90%の人たちは、クリスチャンであることをやめてしまうのでしょうか?」と悲しくなってしまう事もしばしばありました。

そんな中で与えられた御言葉は、

「まことに、まことに、あなたがたに告げます。あなたがたがわたしを捜しているのは、しるしを見たからではなく、パンを食べて満腹したからです。なくなる食物のためではなく、いつまでも保ち、永遠のいのちに至る食物の為に働きなさい。」(ヨハネ6:26~27)

という箇所でした。
私はこのJCFNのミニストリーの中で、「増えたパンによる満腹」と「イエス様ご自身」のどちらを求めているのだろうか、と深く心を探られました。アメリカにいて、喜びに満たされている日本人クリスチャン達を見るのは、私にとってはイエス様によって増やされたパンと魚を見るようなものでした。だから、日本に帰ってきてから、教会に行かなくなってしまう人を見ると、いつでも、「イエス様、もっとパンを増やしてください。帰国者クリスチャン達が、日本でも霊に燃やされて、ばりばり証をしているのが見たいのです。」と心の中で思っていたのです。また、帰国者達自身の「あのアメリカでの心燃やされる経験がもう一度欲しい。クリスチャンに取り囲まれている環境が欲しい。あの暖かい楽しいフェローシップがあれば、私は信仰を保ちつづける事ができるのに。」という声を聞いていました。

もちろん、イエス様はその祈りを聞き、答える事のできる方です。しかし、彼は、パンが増えた興奮や満腹感を求める群集に向かって言われた事は、いつかはなくなってしまうパンの代わりに主ご自身を求めなさい、ということでした。

「わたしがいのちのパンです。わたしに来るものは決して飢えることがなく、わたしを信じる者はどんなときにも、決して渇くことがありません。」(6:35)

「父がわたしにお与えになる者はみな、わたしのところにきます。そしてわたしのところに来る者をわたしは決して捨てません。」(6:37)


わたしは、帰国者達が「増えたパン」という現象、アメリカでの交わりの満足感や、賛美や教会の素晴らしさによる、一時的な満足感を日本で得られることができない、ということに失望して、「いのちのパン」そのものであるイエス様ご自身が、帰国者一人一人を完全に満たす事ができる方である、ということを見失っていたような気がしました。本当に彼らに必要なのは、「人はパンだけで生きるのではない。神の口からでる一つ一つのことばによる。」との御言葉通り、イエス様御自身を持つ事なのです。

これから約2年間アメリカでの働きが始まろうとしています。そこで出会う一人一人と共に「いのちのパン」であるイエス様を一緒に求めて行きたい、と思います。その中で、主御自身が

「わたしを遣わしてくださった方の御心は、わたしに与えてくださったすべての者を、わたしがひとりも失うことなく、ひとりひとりが終りの日によみがえる事です。」(6:39)

の御言葉の通りに、海外で救われて行くクリスチャンが一人も失われる事なく永遠のいのちを持つことができるようになる、という御言葉を実現してくださる事を期待して、祈って行きたい、と思っています。
by yukoozeki | 2009-06-27 13:43 | Testimonies